ウメ子の子育て&映像翻訳日記

会社員として働きながら、夢だった映像翻訳の仕事を副業でスタート。2児の母。育児、仕事、趣味についてのいろいろ。

電子ピアノとiPhoneを直接つなげてライン録りする方法

こんにちは、ウメ子です。
私は小1からピアノを習い、今も趣味で時々ピアノを弾いています。

以前は教室で習っていたのですが、コロナ禍で高齢の先生が教室をやめてしまい、それ以来、なかなかピアノの楽しみを他の人と共有できる機会がありません。

そこで「SNSでピアノの演奏動画をアップして、ネット上でピアノ好きの人と繋がりたい」と思い、スマホiPhone)で動画を撮ってみることにしました。

試しにスマホで演奏動画を撮ってみると、指で鍵盤をたたく音が入ってしまい、演奏音が聴きづらいことが判明。

ということで、綺麗に録音するために、「スマホで演奏動画を撮りながら、音は電子ピアノから直接取り込む」方法を模索することにしました。

オーディオの知識が全くなく、失敗しながらいろいろ試し、やっと成功した撮影方法を紹介します。

ご使用の機器によって仕様が違うので、同じ方法で成功するかは分かりませんが、電子ピアノとiPhoneの接続をしたいけど苦戦している方の参考になれば嬉しいです。

今回の目標、使用機器

私がやりたいのは、インスタグラム等のSNSで雑音(鍵盤をたたく音)のないピアノ演奏動画をアップすること。
そのために、「電子ピアノの演奏音をiPhoneに直接取り込む」のが今回の目標です。

手法として、電子ピアノの音をUSB等で録音して、撮影した動画に音だけ後から合成する方法も考えられますが、なるべく動画アップの手間を減らしたいので、「カメラアプリでいつもどおりに動画撮影をしながら、音は電子ピアノの演奏音を取り込む」かたちを目指しました。
この手法は「ライン録り」(楽器などの音源から出る音を、マイクを通さずにケーブルで直接、録音機やミキサーの入力端子につないで録音すること)と言うそうで、「ピアノ ライン録り」などと検索するといろいろ情報が出てきます。

また、ネットで調べると「オーディオインターフェース」という機器を使って電子ピアノの音をスマホに取り込む方法が出てきたのですが、お安いものでも1万円以上はするので、もっと手頃にできる方法を探すことにしました。

私が接続しようとした使用機器はこちらです↓

◆ ローランド HP605-GP(島村楽器モデル、黒木目調)
iPhone SE

調べた手順

具体的な接続方法を書く前に、成功するまでに調べた内容を紹介します。
ネット上には様々な接続方法が紹介されていますが、自分の使用している機器にあう接続がどんなものか分からないケースが多いと思うので(私がそうでした)、調べる際の参考になればと思います。

まずは電子ピアノメーカーに問合せ

ネットで調べてみたところ、使用しているピアノやスマホによって接続方法が違うようなので、まずは電子ピアノメーカー(ローランド)に問合せてみることにしました。
私のように右も左も分からない状態からスタートする場合、まずは各メーカーに確認するのが確実&安心だと思います。

今回、ローランドに問い合わせて分かったことは、こちら↓

◆ 電子ピアノ(HP605-GP)の「Output L/mono」端子と、iPhoneのマイク入力端子を接続すれば、マイク音声として電子ピアノの演奏音を取り込むことができる
◆ 「Output L/mono」端子から出る音源は「モノラル(※本記事内に説明あり)
◆ 「Output L/mono」端子に入るのは6.3mm標準プラグ
◆ マイク入力としてiPhoneに接続するには適切な変換ケーブルが必要
◆ どんなケーブルが必要かはiPhone側に確認してほしい

ということで、私の使用している電子ピアノ「HP605-GP」については、「Output L/mono」端子とiPhoneをつなげれば演奏音を取り込めることが分かりました。

続いてiPhoneApple社)側に問合せ

ケーブルについてはiPhone側に確認が必要とのことだったので、Apple社のサポートに、iPhoneに「マイク入力」として音声を入力するためにはどのようなケーブルが必要か問い合わせました。

Apple社としては、ピアノからiPhoneまでのケーブルを具体的には提案できないけれど、iPhoneに直接つなげるアダプターについては確認可能とのことだったので、既に手元にあった写真のような変換アダプターを使用できるか聞いてみました。

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結果、こちらのアダプターでマイク入力も可能だろうとのことだったので、この時点では、写真のアダプターを使用してOKと判断しました。
(※実際はこちらではうまくマイク入力できず、他のアダプターを使用しました)

ということで、メーカーに問い合わせることで、電子ピアノ側の使用端子と、iPhoneに直接つなげるアダプターの確認までできました。

その後はネットで調べる(検索/Yahoo!知恵袋

あとは、電子ピアノの端子~iPhoneのアダプターまでをどうやってつなげるかです。
ここは確実な情報がなかったので、ネットで調べたりYahoo!知恵袋で教えていただいた情報をもとにトライしてみることにしました。
Yahoo!知恵袋は初めて使ったのですが、オーディオに詳しい方々が丁寧に教えてくださり感激しました。露頭に迷っている方はぜひ相談してみてください!)

接続にトライする前に確認しておきたい知識

成功した方法の紹介前に、接続にトライする前に知っておいたほうがよかったと思うことを書いてみます。
私はオーディオ接続の知識が全くなくて、トライ&エラーを繰り返してやっと成功したので、読者の方が少しでも失敗を減らせるように、参考になれば嬉しいです。

ステレオ/モノラル音源とは?

音源には「ステレオ」と「モノラル」の2種類があるそうです。
どんなケーブルが適切かを考える際に、手持ちのピアノの音源がどちらに該当するのか確認しておくと失敗しづらいと思います。

◆「ステレオ」
ステレオ音源は、左右2つのチャンネルを使って音を伝達する方式です。
左右のスピーカー(イヤホンだとLとR)から別の音を出して立体感のある音を出します。

◆「モノラル」
ステレオとは違い、1つのチャンネルを使って音を伝達する方式です。
左右のスピーカーから同じ音が出ます。

私の電子ピアノの場合、2つある「Output」端子のうち、左側には「L/mono」と書いてあり、右側には「R」と書いてありました(※写真赤枠内)。

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ローランドに確認すると、赤枠内の左側の端子だけ使うとモノラル、左右両方の端子を使うとステレオ音源を出力できるとのことでした。

ケーブルを探す時、「ステレオケーブル」「モノラルケーブル」など、ステレオやモノラルといったワードを目にすると思います。
選ぶ際には、お手持ちの電子ピアノの音源にあわせてケーブルを選ぶと失敗を防げそうです。

プラグの規格(○極、○mmなど)

一言にプラグといっても、様々なプラグがあり、私は混乱しました。
最低限、私が必要だと思った知識は、「2極/3極/4極」の違いを理解しておくことと、プラグのサイズ・種類を間違えないようにすることです。

「2極/3極/4極」の違い

オーディオケーブルやプラグを探していると、よく「○極対応」などと書いてあります。
それぞれ次のように対応できる内容が違うそうです。

◆2極:モノラル出力
◆3極:ステレオ出力
◆4極:ステレオ出力+マイク入力

検討しているケーブルが何極かは、端子部分の線の数で見分けられます。
2極は黒い線が1本、3極は2本、4極は3本です。
下の写真のケーブルは黒い線が3本あるので、4極ですね。

電子ピアノからiPhoneにつなぐ際、モノラル音源であれば2極のプラグでOKですが、ステレオ音源の場合に2極をつないでしまうとステレオ形式で録音できないし、うまく接続できない場合もあるようです。
音源の形式にあわせてプラグを選ぶようにしましょう。

プラグのサイズ・種類

オーディオプラグにはいろいろ種類があるようですが、おそらくピアノ~iPhoneであればこの2つのいずれかを使用するのではないかと思います。

◆ 6.3mm 標準プラグ
◆ 3.5mm ステレオミニプラグ

穴の見た目は、私のピアノだと赤枠内の端子が6.3mm、青枠内の端子が3.5mmです。

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見た目だけで端子のサイズ・種類が判断できない場合は、ピアノメーカーに問合せるのが確実です。

他にもピアノの端子によっては「RCA」というプラグも使うかもしれません。
こういう見た目の端子です↓(写真左側の赤白2本がRCAのオス端子)

 

手持ちのピアノに合うプラグを確認してから接続にトライしましょう。

成功した接続方法

私が紆余曲折を経て成功した接続方法を紹介します。下記の2通りで成功しました。
いずれの方法も、ポイントは「iPhoneにマイク入力できるアダプターを使う」ことでした。

成功例1:モノラルケーブルversion

<接続方法>
① 電子ピアノの「Output L/mono」端子に【6.3mm標準プラグ→3.5mmミニプラグ変換オーディオケーブル(モノラル)】を差し込む
② ①のケーブルに【3.5mmミニプラグ→ライトニング変換アダプター(マイク入力対応)】を接続
③ ②にiPhoneを接続し、カメラアプリのビデオで撮影

→成功!!
iPhone側で何も設定せず、上記のケーブルをつなげて通常のカメラアプリでビデオを撮るだけで、音だけ電子ピアノから拾えました。
音が割れることもなく、安定して綺麗に録音でき、感動です。
電子ピアノをイヤホンなしで演奏しながら、iPhoneのビデオでは電子ピアノ内部の演奏音だけ取り込めます。

①オーディオ変換ケーブル 3.5mm モノラルミニプラグ(オス) - 6.3mm モノラル標準プラグ(オス) 2m VM-MM-2m


②【生放送用】iPhone/iPadに適用 イヤホン 変換アダプタ 充電 同時 三股接続ケーブル 3.5mmジャック接続 外付けマイク 音楽調節 通話可能 生/宅録/会議用 (ホワイト)

 



成功例2:ステレオケーブルversion

① 電子ピアノの「Output L/mono」端子に【6.3mm標準プラグ→3.5mmステレオミニプラグ変換プラグ】を差し込む
② ①の変換プラグに【ステレオオーディオケーブル(抵抗なし、3極)】を接続
③ ②のケーブルに【3.5mmミニプラグ→ライトニング変換アダプター(マイク入力対応)】を接続
④ ③にiPhoneを接続し、カメラアプリのビデオで撮影

→これでも成功!
ピアノの音源はモノラル、プラグやケーブルはステレオなので、失敗するかもと思いましたが、無事に成功。実際の録音を聞くと、両耳で聞いても片耳で聞いても同じ音がしたので、モノラルで録音されていました。

①フジパーツ 3.5mm ステレオミニプラグ(メス) - 6.3mm ステレオ標準プラグ(オス) 変換プラグ AC-666


②JVCケンウッド ビクター ステレオミニオプラグコード 3M CN-2033A

※③のライトニング変換ケーブルは成功例1と同じものを使用。

次項の失敗例でも書きますが、結局は③のライトニング変換ケーブルが鍵だったと思います。
iPhoneにマイク入力できる変換ケーブルはなかなかなく、Amazonのレビューを見ていても、現状は「成功例1」②リンク先のケーブルしかなさそうです。

トライして失敗した方法&敗因

続いて、成功するまでに失敗した方法を紹介してみます。
反面教師として、少しでも参考になると嬉しいです。

失敗例1:不要なケーブル&マイク入力できないアダプターを使用

YouTubeで紹介されていた方法を参考に、次のような接続を試しました。
結果、③のケーブルが不要、かつ④のライトニング変換アダプターがマイク入力に対応していなかったようなので、失敗しました。

<接続方法>
① 電子ピアノの「Output L/mono」端子に6.3mm→3.5mmステレオミニプラグ変換プラグを差し込む
② ①の変換プラグにオーディオケーブル(抵抗なし、3極)を接続
③ ②のケーブルにオーディオ変換ケーブル(エレコムの「AV-35AD02BK」3極→4極)を接続
④ ③の変換ケーブルのマイク端子をiPhoneの3.5mm→ライトニング変換アダプターに接続
iPhoneのビデオで撮影

→失敗!

失敗例2:ケーブルはOKだけど、マイク入力できないアダプターを使用

①のケーブルは問題ないものの、②のライトニング変換アダプターが機能していなかった方法です。
この方法は、音が割れて全然聞こえないけど、一応iPhoneでライン録りすることには成功しました。ただ、やはり音がほとんど聞こえずひどいクオリティだったので「失敗」としています。

<接続方法>
① 電子ピアノの「Output L/mono」端子に6.3mm→3.5mmモノラルケーブルを差し込む
iPhoneの3.5mm→ライトニング変換アダプターに接続
iPhoneのビデオで撮影

→ライン録りはできたけど、音が割れて聞こえない!
この失敗のおかげで、恐らく②のライトニング変換アダプターがうまく機能していないんだろうと気づき、「マイク入力」に対応しているアダプターを探して成功につなげることができました。

失敗例3:電子ピアノのイヤホンジャックを使用

視点を変えて、電子ピアノにある「イヤホンジャック」から音をとれないかも試してみました。
私の電子ピアノにはヘッドセットをつなげるイヤホンジャックがあり、そこからステレオ音源が出力されています。
イヤホンジャックにiPhoneを接続すれば、ステレオ音声でライン録りできるのではないかと考えました。

<接続方法>
① 電子ピアノのイヤホンジャックにステレオオーディオケーブル(抵抗なし、3極)をつなげる。
② ①のケーブルに3.5mmミニプラグ→ライトニング変換アダプター(マイク入力対応)を接続。

→失敗。
敗因までは分析できていませんが、これは失敗しました。残念!

***

以上、電子ピアノとiPhoneをつなげてライン録りする方法について書いてみました。
苦戦している方にとって、少しでも参考になると嬉しいです。

お読みいただきありがとうございます。

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