ウメ子の子育て&映像翻訳日記

会社員として働きながら、夢だった映像翻訳の仕事を副業でスタート。2児の母。育児、仕事、趣味についてのいろいろ。

【映像翻訳】トライアルに合格するには? ~初めてのトライアルで できる対策~ 

私がプロデビューのトライアルを受けたのは2年半ほど前。
映像翻訳専門の翻訳学校に通い、全課程を修了した時点でトライアルを受け、何とか一発で合格することができました。

ここでは新米映像翻訳者の視点から、【初めてトライアルを受ける際にできる対策】を紹介したいと思います。

ちなみに、以下の対策は私が学校に併設された翻訳会社のトライアルを初めて受ける際にとった対策です。
学校を運営していない制作会社等のトライアルでも適用できる内容かとは思いますが、あくまで一例として参考になれば幸いです。 

1.トライアルに関する疑問は事前に解消しておく

トライアルを初めて受ける時は、何かと不安で疑問点も多いものです。
少しでも不安等がある場合は、事前に疑問点を問い合わせて解消しておくことが大事だと思います。

「トライアルの流れ」、「評価の手法・ポイント」、「合格基準のレベル感」など、少しでもモヤモヤすることがあると肝心の翻訳作業に支障が出る可能性があります。
問い合わせを遠慮する方も多いかもしれませんが、初トライアルはプロデビューがかかった勝負どころです。聞ける範囲の内容であれば、遠慮せずに問い合わせておくと安心して臨めます。

特に自分が通っている映像翻訳学校が主催者の場合は、率直に疑問をぶつけても問題ないと思います。学校側も、修了生には全力を出し切って欲しいはずです。

実際、私は受験前にトライアルの合格基準を学校に問い合わせて、支障のない範囲で丁寧な回答をいただくことができました。考え方をきちんと示していただけたことで、主催者への信頼感も増し、安心してトライアルを受けることができました。

2.トライアル評価者の視点を知っておく

トライアルにおけるクライアントは「評価者」。
自分でいくら良い原稿ができたと思っても、評価者が良しとしなければ落とされてしまいます。
なので、評価者の視点を持つことが重要です。
相手がどんな翻訳者を雇いたいのか。何が高評価され、何がマイナスポイントになるのか。

トライアル主催者に評価ポイントを確認できればそれが一番的確だと思いますが、一般的な考え方も知っておきたいところです。

そこで、私が頼ったのがこちらの本↓


トライアル現場主義!―売れる翻訳者へのショートカット

※内容の一部は会員制翻訳者ネットワーク「アメリア」でも一般公開されています。(https://www.amelia.ne.jp/user/reading/den_trial_001_01.jsp 

映像翻訳ではなく実務翻訳(英日)のトライアルを想定して書かれた本ですが、トライアルにおける基本的な評価の考え方がまとめられており、とても参考になります。

例えば、
“トライアルの評価においては「作業仕様が守られていること」が一番重要なポイントで、いくら翻訳が上手でも指定された内容を守れなければ落とすこともある”(※要約)
といった内容がまとめられています。

翻訳業界に馴染みもなくトライアルの経験もなかった私は、この本で一般的な評価者の視点を学ぶことで、特に注意すべき点を頭に入れてトライアルに臨めました。

3.とにかく作業時間を最大限に確保し、何度も見直す

スケジュールに余裕があると、落ち着いて課題に取り組めますよね。
今の自分にできる最高の翻訳をするために、「時間が足りない」という状況だけは避けたいものです。
トライアルによっては作業時間がきっちり決められている場合もあるようですが、許されるのであれば時間を最大限に確保しましょう。悔いが残らないよう、細かく見返したり、全体を俯瞰して見たり、時間を置いてから見たり…余裕のあるスケジュールを組めば、きっと納得のいく原稿に仕上がります!

4.申し送りをしっかり付ける

原稿をチェックする側の気持ちを想像し、必要な申し送りをしっかりと付けることは重要だと思います。

何でもかんでも言い訳のように申し送りを付けるのは逆効果だと思いますが…
大幅な意訳をした際なども、一言付けてあると評価者もきっと安心するはずです。
最終チェックで申し送りの漏れがないかも確認しましょう。

 

以上、一例として対策をご紹介しました。

こんなことを書いている私ですが、トライアルを受けた回数はまだ2回。
仕事がもう少し軌道に乗ってきたら、またトライアルにもチャレンジしてみたいと思います。

初トライアルは緊張しますが、万全の状態で臨んで今の実力を出し切りましょう!